コトナル#001 閒‐あわい‐のメールマガジン
※2023年8月18日配信のバックナンバーです
みなさま
こんにちは。鈴木悠平です。
閒‐あわい‐という屋号の会社、場、を営んでいます。
法人をつくって3年が経って4期目に入り、良い節目だということで5月からメールマガジンを始めますと言って、気づいたら8月、お盆が過ぎました。
すみません。
Googleフォームに登録してくださった方Facebookのコメント欄に配信希望と書いてくださった方、Slackのワークスペースを日頃使ってくださっている方、などにお送りしています。
特にGoogleフォームには、とってもお久しぶりの方も、はじめましての方もおられて、自己紹介や近況コメントつきで登録いただいたのを読んで嬉しくなりました。
今度こそはじめます。まず今日001号で、今月から毎月末、最低月1回は必ず配信です。基本無料で(投げ銭可)、ブログにも公開しようと思います。
新規で配信希望の方はこちらから。
このメールマガジンの名前をつけました。
「コトナル」と言います。
異なる/個となる/co-となる(協働)/隣る、の言葉遊びです。
そのうち誰かに題字とかキービジュアルをお願いしよう。
さて、もう3ヶ月も経ってしまいましたが、5月に書いたメルマガ始めます的な巻頭言がこちら。
我ながらけっこういいこと書いてると思います(笑)
”自分や身近な人が病気になったり、家族や地域や職場といった人の集まりにおける歪みやすれ違いが生じていたり、これまでの経験を活かしたりあるいは手放したりして新しい仕事や事業や表現を始めようとしていたり、その人が抱えている痛みや望みはさまざまなのだけど、いずれにせよ、これまでと同じようにはいかなそうだ、という出来事が、生きていれば時に起こるもので、それは確かに大変なことではあるのだけど、その人がよりその人らしくあれるように、自らの生活を創造する契機でもある。
一人で考えていると袋小路に入ってしまうが、たくさんの物事に繋がりすぎるとそれはそれで一歩も動けなくなる。使える資源があまりにも乏しいのも困りものだが、身に余るほど多くを抱え込んでも腐らせるだけだ。
固有の身体を持つ私たちが、異なり合いながら重なり合う、小さく新しく多様でありながら広く旧く普遍である、閒-あわい-が掬って紡ごうとしているのはそんな物語だ。
個別的で具体的なそれぞれの身体と足場から、生活を創造しようとしている人たちに、またそうした一人ひとりの生活を支え、拡げ、彩り、結び、繋げようとする事業/研究/芸術に取り組む人たちと、共にありたいと思う。
海の底で生まれた新しい島が海面を抜けて人々に姿を見せるまでにはそれなりの年月を要するが、創造のプロセスはそのずっと前から始まっている。”
あなたは◯◯病ですとか〇〇障害だとか、名付けがされて、そのラベルをつける基準と、それに合わせた医療や福祉制度がつくられ提供される、私は何屋ですとか、◯◯が専門ですといって、その技術に値がついてお金がもらえる、などなど…既に名付けられ、認識され、流通している物事で困りごとが解決して生活が良くなるならそれに越したことはないのだけど、どうもその網の目にかからない、まだ見えない、まだ言葉にならない、「あわい」が世界のそこここに、常にあって、僕が大事だな、面白いな、探究したいなと思うのも、僕に「ふと」連絡をくれる友人たちが相談してくれるのも、そういう「あわい」にある「何か」なのだ。
何もかもゼロから新しくつくる必要はなくて、だいたいのことは昔の人たちがすでに言ったりつくったり残したりしてくれているのだが、それを組み合わせ掛け合わせ編み合わせることで、現在を生きる私たち一人ひとりの生活創造が可能になる。
創造には想像が不可欠なのだけど、同じ場所にずっといて、一つの分野だけを追っていては想像力が狭まってしまう。
だからここでは、少し大胆に飛躍と越境をするような、思考と試行をみんなと分かち合いたいと思う。
読んだ本や見聞きした出来事、仲間たちの取り組みや活動も紹介しながら、あれこれ行き来して、「生活の創造」を一つの共通テーマに、毎月一回、短い書き物をお届けします。
これが一つ目のトピック。
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会社をつくって3年目のお祝いに友人がウイスキーを贈ってくれて(実はそれは3期目突入のタイミングで、まだ2年しか経っていなかったのだが)、メッセージカードに「300年続く会社にしてくれ」とあり、以来僕はその「300年」を、本気の、具体的な、現実的な指標として置いている。
「会社」と言っても我が社の社員は僕一人だけである。今の売上・利益の規模であれば法人にせず個人事業主の方が税金が安くなるはずで、金銭的には現状まったく法人格を持つ必要も利点もないのだが、しかし、6年勤めた(よく続いたな)前職を辞める少し前にこの法人ー株式会社閒を登記したのは、個人の肉体や寿命を超える器をじっくりと育てていくことを考えたからだ。
1年2年とか、5年10年の短いスパンで考えれば「あわい」なんてこと言ってないで、もう少しテーマや方法を絞った方がわかりやすいし稼ぎやすいのだろうけど、僕はどうもそういうのが向いていないらしい。
いま35歳で、頭と身体がそこそこ働くであろう30年、40年、50年のスパンで考えれば、「300年」続く、残る、知恵、方法、仕組み、経済、は十分に実現可能だと思う。
自分の肉体が滅んだ後も誰かが参照し活用できるような「アーカイブ」をつくること、それを維持し、更新し続けるための資源を確保することについて、自分たちの実践や参考事例を毎回少しずつ紹介していく。
これが二つ目のトピック。
先日、僕の大学院の指導教官でもあった立岩真也先生が亡くなった。研究するにしても運動するにしても、何かを分析したり企画したりする「もと」となる記録をとにかくできる限りアーカイブしていくことが大事だと、このサイトには膨大なインタビュー記録や資料が残されている。
昨年、先生は新たに『遡航』というオンライン雑誌も立ち上げて、僕はそこで「闘病記」のアーカイブに関する論文を投稿した。この研究ももう少し続ける予定。
先生が遺したアーカイブを今後もどうやって続けていくかも、現在進行形で話し合っているところ。
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いまこれを読んでくれている人から、お便り(感想、つぶやき、相談、宣伝などなど)があれば、ご本人とやり取りしつつ、差し支えない範囲でそれも毎回紹介していく予定。
このメールへの返信でも、コンタクトフォームからでも、いつでも、どんなことでも、気軽にお便りください。いただいたお便りは私のみが読みます。ご本人の承諾なくこのメルマガやブログなど外部に勝手に掲載することはありませんのでご安心ください。
何か書きたい、語りたい、聴きたいという企画の提案も歓迎です。書く場所を探している人はうちのブログ使ってもらってかまいません。
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最後にお知らせ。
11月の土日どこかで、車いすでも子連れでも行きやすい施設で、老若男女人間機械誰でもどうぞのお出かけイベントを企画中で、
8月25日(金)の20時ごろから、行き先やコンテンツを話し合う企画会議をゆるっと開きます。
申し込み不要、途中入退室も耳だけ参加もOKです。気軽にどうぞ。
8月27日(日)17時から18時半ごろ、杉田俊介『非モテの品格ー男にとって「弱さ」とは何か』の読書会です。
だいたい月一で、かれこれ2年以上続けてます。渋めの選書だとよく言われます。
こちらも途中入退室自由、耳だけ参加でも、本読んでなくてもOKです。
あとは、ええと、一応、喜捨・投げ銭受け付けてます。
三菱UFJ銀行 普通 玉川支店
0808897 株式会社閒
特に何か見返りを約束するものではないですが、何か面白いもの、善いもの、楽しいことを出力できるようにがんばります。年に一回ぐらい、報告会とか会報誌とか、と考えてたりします。何か僕がお役に立てそうな仕事もあれば気軽にお声がけください。
なんか自動決済システム入れろよという話ですが、そのうち。
ようやく始まりました。ちゃんと毎月書きます。次は8月末に。
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